フィンランド航空で、ロンドンからヘルシンキを経由して帰国する際の出来事です。
ロンドンでチェックイン時に飛行機が2時間ディレイするという通告を受けました。乗り継ぎができないのではないかと聞くと「たぶん大丈夫だと思うけど、現地で確認してね」ということ。もともと乗り継ぎが1時間20分しかないのでもう無理じゃないかと肩を落とす私。
お詫びに空港で過ごすために10ポンドのバウチャーをもらいました。
動揺しながらパンケーキを食べ、遅延の金銭補償について情報を調べる私(←本当に動揺してたのか?)。帰国翌日から仕事でしたので「飛行機が遅れたのでもう1日休みます」を言うことに納得がいかず、なんとか自分の中で腹落ちするところを探していたのです。
飛行機は2時間10分ほど遅れて出発しました。各座席にモニターがあるジャンボ機です。フライトが始まり、憂鬱な気分でモニターを操作し乗り継ぎ案内を見てみたところ、大阪行きの乗り継ぎ便の出発時間について1時間遅れという表示が!もしかして間に合うの!?
はやる気持ちで他の乗り継ぎ便を見ていくと、東京・上海などの他のアジア便も遅延の表示になっています。そのうち、機内アナウンス(英語となんと日本語)で東京行XXX便・大阪行きXXX便・(ほか)は乗り継ぎ可能なので到着後至急ゲートに行くようにという案内がありました。
そうなのです。主要なアジア便の出発時間は、ロンドンからの到着便を待つために出発を遅らせる判断が行われていたのです。アジアとヨーロッパのハブをめざす航空会社らしい対応です。
ちなみに、同日の名古屋・福岡や香港行きの便は、ロンドンからの到着便を待たずに出発済みでした。乗客数が少ないという理由もあったかもしれませんが、最大の要因は、出発時間が東京・大阪より1時間ほど早く、接続するには2時間近く出発を遅らせなければならなかったことにあると思います。また、これがロンドンからの到着便ではなく小さな都市からの到着便の遅れだったらやはり待ってくれることはなかったでしょう。
機内で待たされた他の乗客の立場で考えるとあまり嬉しいものではありませんが、救われた側からするとこのような対応は本当にありがたく、ますますフィンランド航空が好きになったのでした。
(本当のことを言うと、少しだけ、乗り遅れたらどうなるのかを経験してみたいという好奇心はありました。別の行先の便に振り替えしてもらえるのか?どんな宿泊場所を提供されるのか?等々)